よんでみまい Vol.40 2011年:冬号

「名前からして当然、大麦の方が大きい」と思うかも知れませんが、実は名前は粒の大きさには関係ないようです。画像はさぬきで栽培されている小麦(「さぬきの夢2000」と「さぬきの夢2009」)と大麦(イチバンボシ)ですが、むしろ粒の状態では小麦の方が大きいくらいです。

英語では、小麦のことをウィート(wheat)といいますが、大麦はビッグ・ウィート(bigwheat)とは言いません。大麦にはバーリー(barley)というちゃんとした名前があり、ライ麦は、ライ(rye)、そしてえん麦(オート麦)はオーツ(oats)と、小麦(wheat)とは全然関係ありません。日本ではナントカ麦という名前が付いていると、無条件にみんな兄弟みたいに思ってしまいますが、なまじっか「麦」という字が付いてることが混乱を招いているようです。

「では日本では何でそんな紛らわしい呼び方なのか?」というと、それは物理的な粒の大きさではなくて、その用途や価値によるものだというのが正解のようです。つまり「大」はメジャー(主要なもの、重要なもの)であるのに対し、「小」はマイナーなものという基準によって命名されたというものです。言われてみれば「大豆」と「小豆」についていえば、確かに大豆の方が圧倒的に消費量が多いので納得できますが、麦の場合はどうもしっくりきません。

というのは現在全世界では毎年6億トンの小麦が生産されているのに対し、大麦はその1/4の1億5000万トン程度にしか過ぎず、小麦が圧倒的に優勢です。また小麦はパン、うどんなどの麺類、またケーキ・ビスケットなど私たちの身近な食品の原料なので馴染みが深いけれど、大麦となるといま一つピンときません。大麦の用途はというとビール、焼酎、味噌、家畜の飼料などで、最初にご紹介した香川で栽培されているイチバンボシは、味噌や麦茶などに利用されます。しかしいずれにしても、大麦は直接私たちの目に触れることが少ないので、小麦に比べるとどうしてもマイナーなイメージは避けられません。

「ではなぜ小麦が大麦ではなくて、大麦が小麦ではないのか?」というと、昔は大麦の方がその存在価値が大きかったことが理由のようです。つまり皮を削ってご飯に混ぜたり、麦茶、味噌、醤油などの原料に利用したり、「大麦」は昔の日本の食生活にとって必需品でした。また大麦の方が小麦より加工が簡単であったことも、大麦が先にメジャーになった理由の一つだと考えられます。小麦は中の胚乳を取り出し、粉にしてこそ利用価値があります。それには石臼やふるいの技術など、高度な加工技術が必要ですが、石臼が普及したのは江戸時代頃だと言われています。つまり大麦、小麦というのはそれらが命名された時代の状況を反映したものじゃないか、っと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


味くらべビッグプレゼント、40回目おめでとう。うどんに加えておそばのプレゼントも加えて下さい。 “50回目を記念して、倍の品物”企画はどうですか。反響があると思いますよ。実現を!!
千葉県千葉市・伊藤秀雄様

多謝。編集後記をご覧ください。

賞味期限のお話面白かったです。乾麺でも虫がつかないようにと冷蔵庫に入れたりすることがあるのですが(夏場)食味は変化するのでしょうか?
東京都八王子市・多田昌人様

冷蔵することは問題ありませんが、結露の恐れがあるので、湿気に気をつけて常温で保存するのが良いと思います。

いつもおいしくいただいています。3年前のうどんもおいしく食べられるなんて本当にありがたいです。まぁ、3年もねかせていられないくらいあっという間に食べてしまいますけど…。
群馬県太田市・東郷ひろみ様


私、綾川羽床上出身で山越うどん店に週2回は食べに行っておりおいしかったですよ。うどん大好きで冷蔵庫にいつもあります。
福岡県太宰府市・北岡久子様

山越うどんといえば、さぬきでは知らない人がいない超有名店です。多い日には2000人がくると言われ、さぬきうどんツアーには外せない名店の一つです。

賞味期限のことを読みましたが、当方、うどんもそうめんも昨年の残りを食べています。全然問題はありません。おいしくいただいております(二人暮しで小食ですので、残りますが気にしておりません)。
奈良県生駒市・松下邦子様

これからうどんの季節、友人知人にうで自慢を少しずつお届けします。すると先方からいろんなもの(例えばタイ、ハマチなど)に変身して返ってきます。世界的原材料高騰のため値上げもいたし方ないかと思ってます。
愛媛県今治市・渡口隼見様
うどんわらしべ長者目指してがんばってください。

田舎そば大好き!あの食感に、でも味も濃い、これと早くゆであがる天狗そばが大好きなのです!
新潟県三条市・田辺桂様
太いそば(田舎そば)の出荷量は多くありませんが、このような声に支えられ存続しています。

うどん、そうめん、パン粉、うどん粉、大好きでずーっと使ってきました。最近高血圧のため塩分を控えるよう医者に言われました。山梨に無塩の乾麺があることを知り使ってみました。ファリーナ様でも無塩のうどん、そうめんを製造して下さい。
東京都八王子市・柳澤憲彦様

うどんに含まれる塩分は、ゆで湯に溶け出るので、ゆで上げ後は、ほとんど残りません。一方うどんつゆには、かなりの食塩がまれますので、できるだけおつゆを飲まないことが塩分対策に有効だと言われています。

我が家は、夏はそうめん、冬は温かいうどんが定番になっております。孫もそうめん、うどんが大好きです。学校へ行く前「やっちん(おばあちゃん)今晩玉子うどんにしてねえ~」と元気な声で学校へと走って行く可愛い孫です。
東京都町田市・髙橋靖子様

十数年前から家族でおいしく頂いております。9人同居家族ですから一度に2㎏打っても足りません。7歳から91歳迄、釜揚げが大好きです。今後ともよろしくお願い致します。
岡山県新見市・仲田忍様
これ位の大家族だと、うどんも打ち甲斐があり、おいしい釜揚げうどん、間違いなしです。

手打うどんは時々孫たちと楽しんで作ってます。又ゆでたての美味しい事。若い者はうどんパーティとか言って友達呼んでにぎやかな事です。手打うどんはやっぱりさぬきですね。
大阪府茨木市・有明サトミ様

寒くなるこれから、夜塾に行く子どもに体の中からあったまるうどんを食べさせて送り出そうと思います。
東京都東村山市・吉野美奈子様

震災後、家の中もなんとか片付け、汲み置きしていた水でうどんを打ち家族で食しました。一時ですが本当に幸せな気持ちになりました。自ら手作りする事の大切さを改めて感じました。7月、妻の大阪の旧友が息子さんの運転で災害の見舞いに来て下さった折、手打うどとピザを食べていただきました。大好評でした。災害のお見舞いを下さった皆様方に感謝です。感謝の気持ちで今日これからうどん仕込みに入ります。 うどん万歳。うどんは素晴らしいです。
福島県郡山市・添田寿太郎様

十数年前、貴社の新聞広告を見て讃岐の粉を注文したのがきっかけで今日に至るところです。最近は弟家族に手打うどんを持って行くと大変喜んでくれています。これからもおいしい麺や粉を提供して下さい。
大阪府大阪市・坪野充様

主人は普段そうめんを食べないのですが、今夏太そうめんをはじめて注文して、さりげなく昼食に出しましたところ大変気に入って食べてくれました。「そうめんってこんなに美味しかったっけ」というのが主人の弁です。太いのが気に入ったみたいです(細いのも美味しいのだけど)。
神奈川県横浜市・津谷富士夫様
一般には、細口そうめんを好まれる方が多いようですが、 私も太口が好きな少数派の一人です。

前回に続き島七4㎏を注文しました。我が家は2人家族ですがそうめん好きで4㎏もあっと言う間です。今回の島七は前回のより少し太めで味も若干違いました。小豆島の組合農家が作っていると聞いています。毎回少しずつ違った味が楽しめ喜んでおります。ゴマ油の香りの島そうめんは最高においしいですね。
大阪府八尾市・三井雅央様
手延べそうめんは手作りなので、製品毎に多少太さや味の違いがあります。そのような寛大なお気持ちで召し上がっていただき感謝の念に堪えません。

いろいろなさぬきうどん(そうめん・ひやむぎなど)食べてみましたが、初でかわった分類の玄米うどんおいしくいただき、ファンになりました。よく噛んでおいしくいただける喜び、この場所にもどってこれた自分に感謝!!(胃を取り、心臓の弁取りかえの手術をしました)。
愛知県知多郡・山本千代子様

あじわいのある粉に仕上がっています。ライ麦粉とか加えたりしてどこのパン屋さんにもないオリジナルパンを毎日楽しんでいます。
大阪府堺市・高野勝国様

お試しセットを頂き、とても美味しかったです。小分けは使いやすく便利だしひまわりはキメが細かく、ブラウワーはクセがなくどちらも食感がとても良いです。それに食物繊維2倍は女性にとってうれしい限りです。木下さんありがとうございます。買って良かったです。普通に買っても値段も手頃です!
千葉県千葉市・吉澤礼子様

今回初めて貴社のパン粉を購入させて頂きました。我が家では毎朝パン食のためホームベーカリーでパンを焼いております。今迄グラム数を計っておりましたが、その手間が省けてよかったです。袋をあけてベーカリーに放り込むだけで非常 に便利です。
大阪府岸和田市・横井美代子様

御社製粉ブラウワーにとりつかれパン焼きが忙しくなりました。大変おいしくいただいております。
千葉県松戸市・示村恵美子様

時々パンを焼いています。イースト菌を入れ忘れ(パン焼器に)て失敗したり・・・・・。ブラウワーで焼いたパンは食感が良くおいしいです。ひまわりも又菓子パンやピザを焼いておいしくいただいております。
奈良県橿原市・山本就弘様

ブラウワーを購入させて頂くことで、あちこちのパン屋さんをさがさずとも自分の欲しいパンが出来るのが有難いです。この粉を見つけて、初めてホームベーカリーで、好みのパンを焼きました。国内産業として皆様がんばって下さい。
東京都墨田区・島田もと子様
世界的な穀物価格の上昇、またTPPへの参加の取り組みなど、中小製粉にとっては難問山積ですが、皆様に納得いただける商品をご提供できるよう努力を続けます。

新聞広告で2箱購入しました。8年間眠っていたパン焼き器を再稼働させ、我が家ではタマゴ、干しぶどう、くるみを混ぜたパンを作りました。家族、友達からも美味しいと大好評です。…商品化したら…なんて言われました。
埼玉県行田市・小舘節子様

ホームベーカリーで食パン大好き人です。今回妹から貴社の製品1箱をプレゼントされ、すっかりファンになりました。特に、ふすま入りが香ばしい“身体に良い”とパン粉が言ってるみたいです。シンプルな食パンは本当に良いですネ。知り合えて良かった!!
長崎県諫早市・大栁文代様

ふすま入強力粉、おいしくて大歓迎です。血圧が高く、軽症ですが動脈硬化もあるので食事に気をつけています。薬に頼りたくないので、食物繊維などが少しでも多い食物をたべるようにしています。
東京都八王子市・児子充子様

82歳の老人ですが、時々パンを焼きます。食生活にはこだわりを持って居りますのでブラウワー粉はうれしい食材でした。大変おいしく戴きました。量的にはたくさん利用出来ませんが宜しくお願い致します。
栃木県足利市・本多ギン様

はじめて食べた時「旨っ!」と言いました。パン焼き器を持っている友人達にもおすそわけしています。ひとりの友人は「粉が良いと、スキムミルク入れなくて良いんだね」と言いました。
神奈川県平塚市・大森柚子美様

ふすま入りはおいしくないイメージがありましたが、香ばしくておいしいのにびっくり。
栃木県さくら市・細田洋子様

小麦ふすまには、食物繊維を始め現代の食生活に必要な栄養素が豊富に含まれているのは周知の事実です。よって食味を維持もしくは向上させ、かつ食品に取り込むことができれば、食生活の向上に繋がります。そういう意味で、ブラウワーを気に入っていただき素直に嬉しいです。
またひまわり(強力粉)とブラウワーとは食感も味覚もかなり異なるので、好みが別れるのは自然なことだと思います。ブラウワーで焼いたパンは、「ぎゅっぎゅっともっちり感」があるので、ひまわりよりもよく噛む必要がありますが、その分あごを鍛えてくれます。

週2回程食パンを焼いて食べています。焼きあがる程に部屋中のおいしい匂いになんともいえない至福の時間を味わっています。これからも安心して食味できる粉を作って下さい。ありがとうございます。
千葉県佐倉市・藁谷サダ子様

「パン、ミルク、そしてバターは尊い古代の遺物だ。それらは文明の朝の香りがする」とはイギリス作家リー・ハントLeigh Hunt,1784 1859)の言葉です(とどこかに書いてありました)。パンが焼きあがるときの香ばしい匂いは、何とも言えないものがあり、幸せな気分に浸れます。

いつもおいしく頂いています。ブラウワーでカレーパン、あんぱん、アップルリングと菓子パンにもこだわっています。サクサクしてて、とってもおいしいですよ。
千葉県流山市・大窪文子様

食物繊維たっぷりの小麦粉。食感が香ばしくて、こんな強力粉を待っていました。
奈良県橿原市・竹村けい子様

 
【Q1】食パンをつくるときブラウワーは、「ひまわり」ほど膨らまないのはなぜですか?
【A1】パンの高さ、つまり膨れる量は小麦粉に含まれるグルテンの量に比例します(詳細は木下製粉HPの新着情報#153をご覧ください)。そして小麦グルテンは小麦の胚乳に含まれ、表皮には含まれません。ブラウワーには小麦ふすま(表皮)が入っているので、その分グルテンが少なくなり、若干膨らみが小さくなります。ただ弊社でもほぼ毎日パンを焼いていますが膨らみが気になるのは気温の高い7~8月で、秋以降は、ひまわりと比べても遜色はありません(気温が高いと過熟成になり膨らみが不十分なことがあります)。
【Q2】「さぬきの夢2000」でうどんを打つときには「慎重さが必要」ということですが、具体的にはどこに気をつ ければいいのでしょうか?
【A2】「さぬきの夢2000」は通常の小麦粉よりもタンパク質の量が少ないので、それを最大限引き出す必要があります。それには最初の水回しが肝心で、できるだけ小麦粉と水を均一に混ぜあわせ、そぼろ状にすることがポイントです。タンパク質がグルテンに変わるには、水が必要です。しかし水分が不均一だと生地の中で水が移動できず、水の少ないところはグルテンが十分にできないので、生地がもろくなります。

 

編集後記:多謝、これからもご愛顧を・・・

伊藤様から「味くらべビッグプレゼント40回目おめでとう」という嬉しいお便りをいただきました。プレゼントセールは春と秋の年に2回なので、これで丸20年経過したことになります。また「よんでみまい」は2011年冬号でvol.40となり、こちらは年に4回発行ですので、丸10年ということになり、今年は節目の年となりました。世の中めまぐるしく変化する中、このような長期間に渡り、継続できたのも偏に皆様のお陰です。誠に月並みですが、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

さて市場にものが溢れる現在、スーパーやコンビニに行けばいつでも好きなものがいくらでも購入することができます。そういう状況の中、対面販売ができない通信販売という業態で20年以上に渡り皆様とお付き合いさせていただいたことに対しまして心より感謝申し上げます。ただ社会情勢の変化により、取扱い商品も少しずつ変化しました。

当初は、乾麺のうどん、そうめん、ひやむぎといった単純な商品構成で、しかも今なら業務用という7.5kg入り大箱が主流でした。その後内容量は小さくなり、包装技術や流通の発達により、生うどん、半生うどんなどの商品も加わりました。また「湯で時間の長いのが面倒」とか「つゆも付いてる方が便利」といったご要望にお応えして、「釜七シリーズ」を発売いたしました。

しかし一方でスローライフの影響でしょうか、手打ちうどんを始めた方も多く、手打ちうどん用小麦粉の需要が増えました。普段は多忙を極めても、休日くらいはのんびりとうどんを打ってみたいという方が増えたようにも思います。またHB(ホームベーカリー)用の小麦粉も近年よくご利用いただくようになりました。特に粗挽きふすま入り「ブラウワー」はご支持を得られるかどうか不安でしたが、概ね好意的なご感想をお寄せ頂き嬉しい限りです。今後は、製粉会社の本業である小麦粉にも更に注力していこうと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

最後に50回目のビッグプレゼントは伊藤様のご提案通り、皆様がびっくり(?)されるようなプレゼントを企画したいと思いますので、どうか楽しみにお待ちください。

けいぞう